神奈川SR経営労務センター
参考資料
 2007年<新年号> CONTENTS一覧へ戻る
掲載内容
  個別労使紛争解決ドキュメント 
     解雇予告期間の延長
 
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〔概 要〕
Tさんは会社から30日前の解雇予告を受けたが、解雇日の前日になって急な注文が入ったことを理由に、解雇日を5日延長するとの通知を受けた。
そのまま会社の言い分に従ったが、それがよかったのかどうか疑問に思い、総合労働相談コーナーへ相談した。

解雇日を延長される

 Tさんは従業員8名の建材店で配送兼営業として勤務していたが、会社から8月末日に「会社の業績が急に悪化したので9月末日限りで辞めてもらいたい」との通知を受けた。
 Tさんは、解雇をやむを得ず承諾し9月末日まで出勤するつもりでいた。
 ところが、解雇日の前日になって、会社から「急ぎの注文が入ったので、5日分の賃金を支払うから解雇日を5日延長する。」との通知を受けた。

  Tさんの主張

 次の仕事を探すためにいろいろ準備をしていた。それを急に注文が入ったからとのことで一方的に予告期間を延長されたことは納得できない。
 単なる5日分だけの賃金ではなく、改めて30日分の解雇予告手当を支払うべきだ。
 また、受注が増加したのであれば解雇予告を撤回し雇用を継続してもらいたい。
  会社の主張

大幅な受注減少が続き、経営はずっと赤字状態だった。
 従業員の雇用確保を最優先と考えていたが、Tさんには事情を説明し納得してもらったうえで辞めてもらうことにした。
 しかし、解雇前日になって単発ではあるが急ぎの注文が入ったので、急きょTさんに応援を依頼した。急な依頼ではあっても5日分の賃金を払っており、「解雇日の延長」ということで了解してもらいたい。
  解雇予告期間の延長について

 相談員はTさんや会社側からそれぞれ主張を聞き、一連の状況を確認したうえで次のように説明した。
 会社が行った当初の解雇予告は、労働基準法第20条の手続き(少なくとも30日前の予告)を充たしている。
 しかし、行政通達によると「予告期間満了後引続き使用する場合には、通常同一条件にてさらに労働契約がなされたものとみなされるから、改めて法第20条の所定の手続きを経なければならない」とされている。
 したがって、当初の解雇日が来ても5日間延長後に解雇する今回のような場合は、改めて解雇予告の手続きが必要であり、解雇日直前の再予告となるので5日分の賃金とは別に解雇予告手当を支払わなければならない。
 相談員はさらに、業況全体の受注の見通しはどうか、Tさんの要望のように解雇を撤回して雇用を継続する余地はないかどうか、もう少し詳しく状況を観察したうえで今後の対応などを検討するよう提案した。

 その後継続的な受注増加が多少でも見込めることが確認できたため、会社側は解雇を撤回することをTさんに申し入れるとともに、事情を説明し謝罪したことでTさんは納得し解決となった。

 





 

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