神奈川SR経営労務センター
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   2009年<秋季号> CONTENTS一覧へ戻る
掲載内容
労使問題
    ここが知りたい労使問題  再雇用後の平均賃金とは?

当社は電子部品製造業ですが、長期化する不況のため本年5月より一部で休業を実施し、 中小企業緊急雇用安定助成金を活用しています。このたび、8月末で定年退職となる 者を嘱託として再雇用する予定ですが、再雇用後は定年時の給与額の6割相当で 再雇用契約締結することになっています。
そこで9月以降も休業が続く場合、休業手当を算出する際の平均賃金は、 定年時の給与額を基準とするのでしようか、それとも再雇用後の給与額を 基準とするのでしょうか?

定年退職後も引き続いて嘱託として再雇用する場合には、実質的1つの継続した 労働関係である考えられますので、算定事由発生日以前3ヵ月間(定年退職前の3ヵ月間) を算定期間とし平均賃金を算出して、その6割以上の休業手当を支給することになります。

【解 説】

  労働基準法第12条第1項では、「平均賃金とは、これを算定すべき事由が 発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、 その期間の総日数で除した額をいう。(ただし書き略)」と定めています。
 このケースのように、定年退職者を引き続き嘱託として再雇用する場合の平均賃金の 算定については、通達で次のとおり示されています。

問=「当局管内で下記のごとき事案が発生し、 この場合の平均賃金の算定について、 下記のような2つの
   方法が考えられるが、当局としては(2)によることが妥当と考えるが如何。
      記        
 株式会社○○の労働者Aは昭和44年4月27日定年退職し、 4月28日より継続して再雇用され従前の業務に従事していたが5月15日業務上負傷し、 平均賃金算定事由が発生した。
(1)形式的には定年退職前の契約と後の契約とは全然別個の契約であること等からみて、 定年退職後の再雇用日を雇入れの日とみて平均賃金を算定する。
(2)当該労働者の勤務の実態に即し、実質的 に判断することとし、形式的には定年の 前後によって別個の契約が存在しているが、本事案のように定年退職後も引続いて嘱託として 同一業務に再雇用される場合には、実質的には1つの継続した労働関係であると考えられるので、 労働基準法第12条第1項から第5項までの規定により算定事由発生日以前3箇月間を 算定期間として平均賃金を算定する。

答=「設問の場合の平均賃金は(2)によって算定されたい。」(昭45・1・22基収4464)

 このように、再雇用直後1ヵ月間の休業手当は、再雇用後の新賃金を基準にするのではなく、 定年前の3ヵ月間に支払われた賃金をもとに算出された平均賃金が基準となります。
 なお、再雇用後1ヵ月を過ぎても休業状態が継続するようであれば、 各月に支払う休業手当は直前の対象月を含めて再計算しますので、3ヵ月以上経過すれば 再雇用後の賃金のみで平均賃金を算出することになります。



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